YOGAの技法 >>ヨーガの歴史と近代化

アーサナ(Asana)
アーサナは心身を安定させる特定の姿勢を一定時間保持するトレーニングです。その準備として、神経筋肉系の筋緊張のインパルスに適切なリズムを確立して、全体的な筋緊張のレベルを向上させる体操も含みます。アーサナはからだからアプローチする心身統合的なトレーニングです。フィットネス体操の一種とは言えない深みがあります。からだが健康になるだけでなく、こころに静寂をもたらす効果がアーサナでは重要です。


プラーナーヤーマ(Pranayama)   
プラーナーヤーマは呼吸器系の神経インパルスをコントロールするトレーニング です。伝統的には息を一定時間保持する技術がプラーナーヤーマの本質ですが、初期の段階では息を止めることよりも、呼気と吸気を注意深くコントロール する練習を積み重ねます。段階的に吸気と呼気をコントロールして行くことで、無理なく呼吸が止まる状態が経験されて行きます。呼吸活動は自律神経系の 神経インパルスが流れる主要なチャンネルです。個人の心理的・生理的な機能に呼吸活動は重大な影響を及ぼしています。プラーナーヤーマによって自律神経 系へのアクセスが深まることで、自然に心身の統合レベルが高まります。こころが健康になりますので、瞑想法のような高度なヨーガの実習にも無理なく進む ことが出来ます。


ムドラーとバンダ(Mudra & Bandh)
ムドラーとバンダはからだの半随意筋と不随意筋を意識的にコントロールするトレーニングです。それらの筋肉群では中枢神経系と自律神経系が密接に統合されていますので、その部位を意志のコントロール下に置くことで、全体的に機能 する自律神経系の活動を活性化することが出来ます。また、ムドラーとバンダは内臓への血行を促進し、健全な機能を促進します。ホルモンのバランスにも良 好な影響を与えます。心身の健康と安定に大きな効果があります。ムドラーとバンダの違いはプラーナーヤーマでの使用法にあります。プラーナーヤーマで用いられるムドラーがバンダと呼ばれます。


クリヤ(Kriya)
クリアはからだの特定の部位の刺激に対する適応性を増加させ、反射反応が起き る閾値を上げるトレーニングです。また、不純物や体内毒素の代謝を促進する浄化法としても機能します。クリヤは通常ダウティ、バスティ、ネーティ、トラ ータカ、ナウリ、カパーラバーティの6つの部門に分類されます。クリアのトレーニングを積み重ねると、様々な反射反応への意志的なコントロールが促進さ れますので、良好な心理生理的なバランスが確立して行きます。適切な実習によって大きな治療的な効果も期待されます。


瞑想法(Dhyana)
瞑想法は、感覚的に5感が引き寄せられる対象や、抽象的なイメージに注意を集 中させて行くことで、段階的に意識を内面に沈潜させるトレーニングです。伝統的に瞑想法を実習する目的は「悟り」を開くことでした。一般に東洋の宗教は瞑想法の実践を必修としています。近代になり、伝統にルーツを置きながら も、誰にでも実習可能で、特定の宗教に限定されない瞑想法が広く支持されるようになりました。現代人にとって瞑想法は、効果的な精神安定剤として作用してくれます。安全に瞑想法の実習を進めるには、準備段階として十分なアーサナとプラーナーヤーマのトレーニングが有効です。


日常生活の過ごし方(ヤマ(Yama) & ニヤマ(Niyama)
ヤマ(Yama)とニヤマ(Niyama)はヨーガを続けて行くための身辺環境を整えてくれる、日常生活の過ごし方のガイドラインです。インドの伝統文化にルーツがある価値観で、シンプルながら奥の深い考え方です。日常生活にヨーガを統合して、ヨーガの恩恵を深めて行くには、ヤマとニヤマは勉めて遵守されることが推奨されています。