ヨーガの歴史と近代化 YOGA研究所が出来る迄 >>YOGAの技法

「パタンジャリ」と「ヨーガ・スートラ」     
インドにおける「ヨーガ」的な精神活動の歴史はインド文明の歴史と同じくらい古い、と言われています。「ヨーガ」が「ヨーガ」として自己同一性を持つ体系的な活動として成立し、現在まで継承される枠組みを決定しているのは、紀元前3世紀頃の「パタンジャリ」によって編纂 された「ヨーガ・スートラ」です。「パタンジャリ」の「ヨーガ・スートラ」が、「ヨーガはサマーディを追求する活動」という定義を確定し、そのための理論的枠組みと方法論を提供していす。

「ゴーラクシャナータ」と「ハタ・ヨーガ」               
「ハタ・ヨーガ」は「ゴーラクシャナータ(10世紀頃)」によって体系化された「ヨーガ」の伝統で す。現在「ヨーガ」として実践されている「アーサナ」や「プラーナーヤーマ」のリソースをわれわれに提供しているのは、この「ハタ・ヨーガ」の伝統です。「ゴーラクシャナータ」を開祖と する「ナータ派」に継承されて来た「ハタ・ヨーガ」は、体系的な身体的訓練や合理的な浄化 法や独自の呼吸法を持ちます。そして、誰でも無理なく瞑想が出来るようになり、着実「サマーディ」へと進める「ヨーガ」として、インドの精神的修行者のコミュニティーに広い影響を及ぼして来ました。  

「クヴァラヤーナンダ」と「ヨーガ」の近代化   
1924年にマハーラーシュトラ州・ロナウラに「カイヴァリヤダーマ研究所」を設立し、「ハタ・ヨーガ」を学術的な研究の対象としたのは「クヴァラヤーナンダ(1883〜1966)」です。「クヴァラヤーナンダ」は、「ハタ・ヨーガ」に伝承されて来た技法の合理性と普遍性を実証的に証明し、現代人への「ヨーガ」の貢献の可能性と方向性を示した先駆者です。本来 「ハタ・ヨーガ」の系統は保守派のヒンドゥー教から見れば、むしろ「外道・アウトサイダー」 に属するものです。「クヴァラヤーナンダ」が学術的研究に着手するまでは、「ハタ・ヨーガ」は特殊な修行者の不可思議な行為として、一般社会からは奇異の目で見られていたものです。

「M.L.ガロテ」と「ロナウラ・ヨーガ研究所」   
「クヴァラヤーナンダ」によって1954年から育成され、教育者・研究者として「ヨーガ」に大きな足跡を残したのが「M.L.ガロテ(1931〜2005)」博士です。ガロテ博士は1991年に35年間勤務した「カイヴァリヤダーマ研究所」を定年退職し独立、その後も自身の研究活動 を継続するために1996年に『ロナウラ・ヨーガ研究所』を設立しました。ガロテ博士は2005年1月17日に急逝されましたが、『ロナウラ・ヨーガ研究所』の事業は子息の「マンマッ ト・ガロテ(体育学Ph.D.)」氏によって継承されています。今後も生前にガロテ博士によって策定された計画通り、最低「1年に1冊」のペースで「ヨーガ」の伝統文献の校訂版が『研究所』の出版局から刊行されています。今年は新事務所に移転し、更なる活動にも着手して行く予定です。